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Warm Hearts Coffee Clubのはじまり   支援企業 アタカ通商様との出会い

2018年、マラウイへ学校給食支援をしていたNPO法人せいぼは、より多くのマラウイの子供たちに給食を届けるためにコーヒーブランドWarm Hearts Coffee Clubを発足させました。そして私たちは、今日まで協賛企業様のお力添えで、売り上げの100%を学校給食としてマラウイの子供たちのために寄付として提供してきました。

私たちが販売しているアラビカ種100%のスペシャリティマラウイコーヒーは、皆様に素敵なコーヒータイムをお届けすると共に、マラウイのストーリーをお伝えしています。そして、私たちが学校給食支援に繋げていくための、日本とマラウイをつなぐ架け橋としての役割も担っています。

そんなマラウイコーヒーの生豆を無料提供をして下さっている支援企業のアタカ通商株式会社様についても、支援者の皆様に今まであまりご紹介をする機会がありませんでした。

今回の記事ではそのアタカ通商様とアフリカコーヒーの関係、そのビジョン、そしてビジョンを達成するための方法の具体例として、Warm Hearts Coffee Clubがマラウイに加えて扱っているコンゴ民主共和国のコーヒーについてお話します。

1. アタカ通商とアフリカンコーヒー

私たちWarm Hearts Coffee Clubをいつも支えてくださっているアタカ通商様はコーヒー生豆を輸入し、卸売販売をされている通商会社です。

1980年の創業以来、市場開拓のためにも、アタカ通商様は、様々な種類の希少価値の高い生豆の扱いを増やしてきました。そして、マラウイもその中の一つとして、「マラウイ産コーヒー」という販売開始時は日本国内で珍しかった商品を売り出し、日本市場での希少価値の高いコーヒーの消費拡大を試みていました。

アタカ通商様は、世界中からコーヒー生豆のサンプルを取り寄せ、選び抜いたコーヒー生豆を販売されています。取引を通して現地の生産者とも繋がり、品質、生産者の生活レベルの向上を試みており、その結果として、現在私たちにご提供して頂いているマラウイ産フェアトレードコーヒーもうまれています。

2. NPO法人せいぼとの出会い

こうした市場戦略を取り事業を拡大されていく中で、アタカ通商の社長である荒木様は、さらに長期的にコーヒー市場の発展を支えるために、農園の支援、さらにはその国の支援を実施するための社会的価値を生み出すことを志していました。そんな時、荒木社長は、私たちNPO法人せいぼの訪問を受けることになります。

当時、私たちが訪問させて頂いた際には、マラウイを支援する寄付型コーヒー(現在のWarm Hearts Coffee Club)の生豆を購入したいと荒木様にお願いに伺いました。しかし、荒木様は快く承諾してくださっただけではなく、コーヒーの生豆を私たちに無料で提供するというご提案をして下さりました。“日本でマラウイの子供たちへの寄付を集めるためにコーヒーを販売したい”と考えている私たちと、荒木様の”アフリカの人々がもっと豊かな暮らしができるようにしていきたい”という想いが重なり合い、現在の「100%の代金が寄付になるWarm Hearts Coffee Club」が誕生しました。

3. コーヒーでアフリカに力を:コンゴ産コーヒー

コーヒーを提供して下さっているアタカ通商様は、アフリカ産のコーヒー流通量を増やし、世界中で多くの人々が消費をすることで、アフリカ各国の農園に対する金銭的還元を増やしていくという狙いを持っています。

その狙いの一環として、支援地のマラウイ産コーヒー以外に、コンゴ民主共和国の生豆も扱っています。
現在、アタカ通商様からご提供いただいてWarm Hearts Coffee Clubが販売させて頂いているコンゴ産コーヒーは、Virunga Coffee Companyという企業が生産した生豆です。
Virunga Coffee Companyとは、2011年にシュルター(現オーラムスペシャルティコーヒー)によって、コンゴの内戦で衰退してしまった国内産業の復興を支えるため設立された企業です。現在は、約2,300の農家の人々と働き、Introducing Good Agricultural Practices (GAP)などの認証も得て、適切なコーヒー栽培とその雇用を広げています。

彼らは、コーヒービジネスを通して質の高いコーヒー豆の流通を広げると共に農夫たちを養成するために、教育やIT技術の普及を行っています。アタカ通商様が生産者や環境にもやさしいVirunga Coffee Companyのコーヒーの取引量を増やし、かつ正当なコーヒー価格以上の値段で取引をすることで現地の産業の発展、そして生産者の方々が支援されています。
コンゴコーヒー

4. アタカ通商とNPO法人せいぼが目指す社会的価値

ここまで、アタカ通商様のアフリカ産コーヒーに対するストーリーと想い、そしてその支援を受けているNPO法人せいぼの役割についてご説明させていただきました。
皆さんも、マラウイ、そしてコンゴのコーヒーを購入することで、企業とNPOの連帯が生み出すビジョンに、参加頂くことができます。
そして、コーヒーを召し上がっていただくだけではなくコーヒーが持つ社会的価値を意識し、日々の生活を送ることで、社会全体の意識改革にも繋がっていくと私たちは考えています。


近年、SGDsなどの取り組みによって、企業がNPOに対して支援を実施し、社会への貢献に取り組む例は増えています。Warm Hearts Coffee ClubとSDGsについては、こちらもご覧ください。

私たちと一つのビジョンを共有し、NPOと企業がともに進んでいく例としても、そして支援をより大きなものにするためにも、アタカ通商様はなくてはならない存在です。
今回、皆様にこのようなストーリーを知っていただくことを通して、さらに私たちの活動に関心を持っていただき、社会全体がより豊かになれば幸いです。

これからもWarm Hearts Coffee Clubをどうぞよろしくお願いします!