2024年3月11日、Warm Hearts Coffee Clubの運営をしているNPO法人せいぼの事務所に、初めてマラウイ産紅茶が届きました!私たちは、2018年からアタカ通商株式会社様とのご提携で、マラウイ産コーヒーを提供していますが、紅茶の味も知りたいというお声や、コーヒーは飲めないけど、紅茶があれば飲めるし、支援したいというお声を頂いていました。
こうした経緯に加えて、学校法人様では学生の多くがコーヒーが飲めず、支援には関心があっても実際の商品に深く関わるのが難しかったこともあります。
しかし皆さんの後押しで、紅茶を入手することができました。
NPOとして、ビジネス以外の目的でマラウイから紅茶を約2tも仕入れる団体は、おそらく日本で初なのではないかと思います!
今回は、その経緯と紅茶農園と商品の特徴の概要をお伝えします!
・アフリカで最初の紅茶の誕生地、マラウイ
アフリカ初の商業用茶は19世紀後半にマラウイに植えられました。
マラウイにはお茶作りとお茶の職人技の伝統があります。
インドなどその他の国では、コーヒーが収穫できない際、ビジネス上のリスク緩和、土地の養分を保つための関作のため、栽培された副次産業として紅茶が存在しましたが、マラウイでは良質なものが採れ、長く栽培され続けています。家庭用でも、鍋で煮て紅茶を作り、多く消費されています。
・Satemwa農園の歴史と特徴
Satemwa(サテムワ)はマラウイ南部地域のシャイア高地の大自然の中にあります。
栽培されるお茶は、海抜1000〜1200メートルの高地で栽培され、製造されています。
Satemwaマラウイで最古の家族経営の茶園で、長い歴史を持ちます。
主に高級市場向けに、手作りの特殊茶を製造しています。
マラウイの特殊茶の収穫期は4月から約11月までです。
一方で、12月の雨期に入ってすぐ生産された紅茶は、特に風味が優れたものになります。
12月には美味しい緑茶の茶葉が精算され、1月には低酸化の紅茶が製造されます。
国際的なブランドに使用される卸売茶の繁忙期となるのは、12月から4月までになり、雨期と重なった時期です。
・こだわりの紅茶の姿
Satemwaの茶葉は、訓練された従業員の手摘みで収穫されます。
茶葉の破損を防ぐため、プラスチックバスケットで茶葉を運搬し、作業場に到着後、お茶を量り最初の品質チェックを行います。
そこから、お萎凋茶をされます。
これをWethering Process(枯らし作業)と呼びます。
凋茶後、ローラーまで運ばれます。お茶を巻いた後、酸化(acidation)が必要です。酸化後、お茶は乾燥し、分別され、梱包された後お客様に発送されます。
・Satemwa紅茶の社会性
フェアトレードとレインフォレスト・アライアンスの認定を受け、補助金が共同体の発展にも繋がっています。
その結果、教育、環境保護、健康面で産地に還元をしています。
農園での労働機会、ジェンダーの平等が、マラウイの人々全体の社会的立場の向上に繋がっています。さらには、学校や医療機関、ビジネスへの投資を通して、持続可能な運営を心がけています。
さらに、RARE Charityと提携し、子どもたちが高等教育を受けることができるように、支援を広げることで、マラウイを始めアフリカの未来に貢献しています。
・アールグレイティーの魅力
2018年1月、マラウイで給食支援を展開するNPO法人せいぼ代表、山田真人は、初めてSatemwa農園を訪れました。
そこで、日本でマラウイへの関心を惹き、子どもの未来に繋がる学校給食支援になる商品を探していました。その中で出会ったのが、アールグレイでした。
パッケージを開ける前から柑橘系の印象深い香りが漂っており、封を空けるとマラウイの大自然の中で培われた茶葉の強さと、イタリア原産のベルガモットオイルが放つ風味に魅了されました。
ホットでもアイスティーでも際立つ風味とオレンジの口当たり、さらにはその風味から連想させるきれいな農園の印象が、日本でも現在は親しまれるようになりました。
こうして、NPO法人聖母の輸入から、Satemwaの紅茶の社会性はさらに深まり、サステナブルな事業として進化しました。
・ブラックティの安定性
NPO法人せいぼでは、アールグレイと同時に、ストレートティーも取り扱っています。
アールグレイに対して、摘んだ茶葉を衛生検査後そのまま乾燥させ、黒いままの茶葉を出荷しているため、ブラックティと呼ぶこともあります。
ミルクを入れても、砂糖で風味をまろやかにしても、安定したおいしさを味わって頂け、なによりもマラウイの味をそのまま体感して頂けることが理由で、アールグレイに加えてお取り扱いをしています。
・マラウイの給食支援に繋がる紅茶
NPO法人せいぼは、2015年よりマラウイの幼稚園、小学校で学校給食支援を展開しています。
Warm Hearts Coffee Clubというブランドを2018年に開始し、コーヒー、紅茶を支援企業と共同で販売し、売り上げをマラウイに送金しています。
NPO法人せいぼは、仕事に就く前の乳幼児期における基礎の栄養、そして学校に通う動機を作るために、学校給食を提供しています。
その支援に繋がる紅茶は、皆さんがお飲みになることで、世界の未来を変えることにも繋がっていきます。
・団体概要/お問い合わせ
特定非営利活動法人聖母(NPO法人せいぼ)代表 山田 真人
(info@seibojapan.or.jp / 090-3426-0734)
・2015年1月:団体設立
・2018年4月:寄付型コーヒー販売ブランド Warm Hearts Coffee Clubを開始。
・2020年8月:学校での探究学習、企業でのSDGs対策としての提供開始。
・2022年12月:日本財団後援、公益財団法人社会貢献推進財団より、社会貢献賞を受賞。
・2024年3月:ソーシャルプロダクツアワード受賞(一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会主催)